令和2年度問題解説(7) 試験Ⅰ問題1(7)心理動詞の格
2021年6月4日(金) 23時04分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
動詞と格助詞の関係を問う問題は毎年必ず出題される分野です。【 】の中に入るものは違っても概ね動詞が文型上要求する格助詞の問題である場合が多いですね。 今回は選択肢にあげられた動詞の例文を作ってみて、格助詞に何を使うかを考えれば大丈夫です。1だけが「ニ格」をとり、ほかは「ヲ格」をとります。 こちらも非母語の皆さんには難しい問題ですね。
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2021年5月30日(日) 14時20分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
フリー会員にご登録いただいた方は 現在実施中の弊社の日本語教育能力検定試験過去問解説講座(令和2年度問題)に1回ご招待します。ご希望の方は こちらより、会員登録をお願いします。 ご登録いただけましたら、会員ページをご覧ください。左側にある、会員メニューの中に 「お誘いページ」というところがありますので、そちらにリンク先が記入されています。予定時刻にそちらからお入りください。 次回は 6月8日(火)19:00から。試験Ⅰ問題4~7を取り上げます。「外国語学習法」、「語彙指導」、「コミュニケーション能力」、「逆行、誤形成」などがテーマです。 今後の予定は こちらをご覧ください。
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令和2年度問題解説(6) 試験Ⅰ問題1(6)異字同訓
2021年5月29日(土) 14時43分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
「異字同訓」というのは訓読みの音は同じだけれど意味によって漢字を使い分けることを言います。たとえば、「とぶ」という言葉は、「飛ぶ」「跳ぶ」の2種類に書き分けられます。 今回の問題では、各選択肢を訓読みで読んでみて、場面によってほかの漢字で置き換えられるものがあるかな?と考えれば、それほど難しくありませんね。訓読みで読むと、「きる」「おこる」「とる」「おさめる」「とどける」で、ほかの漢字で置き換えがないものは一つだけで5と選べると思います。 異字同訓の問題は、私の記憶が正しければ過去5年間は出題されていないと思います。(それ以前はわかりません。)ただ、この種の問題は小学校や中学校ではいくらでも作られているので、出題は比較的簡単ですから、数年おきに出てきてもおかしくないと思います。 参考になる資料として文化審議会が公開した下記の資料があります。どうぞご利用ください。 「異字同訓」の漢字の使い分け例(報告)平成26年2月21日文化審議会国語分科会
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令和2年度問題解説(5) 試験Ⅰ問題1(5)
2021年5月26日(水) 23時47分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
問題は凡人社刊の冊子をご覧ください。 今回はちょっとした「難問」です。【 】の中には「漢音と唐音」と出ていますから、きちんと両者が弁別できればそれほど難しくないはずです。しかも、「唐音」の方はそもそもそれほどサンプルが多くはなく、この中で2番が唐音だと弁別するのはそれほど難しくありません。 ところが、「呉音」まで視野に入れてしまうと途端に難問になってしまいます。つまり、設問の「唐音と漢音」の意味を「漢音か、唐音か」という二者択一の意味ではなく、「漢音+唐音のグループか、それ以外(つまり呉音)か」という意味で深読みしてしまうと、はたと迷ってしまいます。 呉音で読む語彙は主として仏教関係の語彙が多く、力は「リキ」、下は「ゲ」、文は「モン」、期は「ゴ」と読むのです。ここまでしっかり思い出せれば「漢音と唐音」の意味が「漢音か、唐音か」という二者択一の意味だということが分かって、正解が選べます。 実は過去5年で、漢字の音読みの種類については、日本への伝来時期を古い順に並べる問題しか出てきていませんでした。この問題は新しい種類のものですから注目するべきだと思います。これは何年かおきに出てくるかもしれません。 下記は呉音・漢音・唐音を解説した動画です。よろしければどうぞご覧ください。 令和2年漢字
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令和2年度問題解説(4) 試験Ⅰ問題1(4)
2021年5月22日(土) 18時32分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
問題は凡人社刊の冊子をご覧ください。 これは「音便」と出てきて動詞が並んでいるので、ちゃんと勉強している方はピンと来るはずですね。テ形またはタ形で音便になるのは五段活用動詞(Ⅰグループ、u-verbとも)で、選択肢はいずれも五段活用動詞です。 もっとも、サ行五段活用の動詞は音便化しませんのでこれが仲間外れ。選択肢の中では3がサ行五段活用の動詞ですから、これが正解です。 これはかなり基本的で、やさしい問題だと言えると思います。
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令和2年度問題解説(3) 試験Ⅰ問題1(3)
2021年5月20日(木) 20時25分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
問題は凡人社刊の冊子をご覧ください。 アクセント型による弁別の問題です。これは近年比較的よく出てくる問題です。 いわゆる共通語ないし標準語では牡蠣と柿、箸と橋、秋と飽き、意志と石はそれぞれアクセントの上の区別がありますが、風と風邪では違いがありません。というわけで正解は5番です。 難易度からすると、東京アクセントがよくわかる方にとっては簡単至極な問題ですが、ほかの方々(特に非母語話者の皆さん、無アクセント地域の皆さん)には難しい問題だと思います。 20年ほど前、海外で日本語を教えていた時、先輩にあたる方(京都出身)が教科書を見ながら、「あれ、このことばのアクセントはどうだったっけ?」と、いちいちアクセント辞典を引いていたことを思い出します。この当時は地域方言の強い方はこのような苦労をされていました。それと比べればいまはネット上でアクセントは簡単に調べられるので、ずいぶん楽になったように思います。 今回の設問で出された単語は中級レベル以上であれば出てきておかしくない言葉ばかりなので、語彙面で難問とまでは言えません。アクセントまで気を付けて準備しているかどうかが正誤の分かれ道となったのではないかと思います。
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令和2年度問題解説(2) 試験Ⅰ問題1(2)
2021年5月19日(水) 08時00分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
問題は凡人社刊の冊子をご覧ください。 ちょっと難しめの基本的問題です。細かいところではありますが、日本語の音声の中には条件異音になるものが多く、これもその一つです。 この問題を解くうえで必要な知識は、「ガ行音は語頭とそれ以外で音が違い、語頭以外だと鼻濁音になる」という知識だと思います。この知識さえあれば問題なし。赤本487pに出ている知識ですから、これは難問とは言えないでしょう。正解は2です。 私はこのことをもう30年くらい前に習いました。その当時は「ふーん」程度の印象でした。しかし、自分自身は自分の話す日本語では鼻濁音化させているとは思えなかったし、ほかの人の発音を聞いてもそうは感じなかったので、その後、自分の発音を直そうという気もなく、時間を過ごしていました。この知識もいつの間にか記憶の奥底に沈んでいたのですが、受験後問題を読み返して「ああ!」と思い出した次第です。今の受験生の方々もこのことを、私のころと同じように勉強しているみたいですね。 でも、私一人の個人的感想かもしれませんが、日本語母語話者って語頭は非鼻濁音で、語中は鼻濁音で発音しわけていますかねえ。これにはちょっと違和感があります。
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令和2年度問題解説(1)試験Ⅰ問題1(1)
2021年5月17日(月) 08時25分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
問題は凡人社刊の冊子をご覧ください。 基本的問題です。それほど難しくありません。1が英語のthの音、その他が日本語のマ行音、バ行音、フ、パ行音と考えればこれらは調音点が両唇だとわかるので、区別がつきます。 というわけで正解は1となります。それぞれの音声記号がどの音を指すか、また口腔内のどの点で接しているか、狭まっているかが分かっていれば大丈夫でしょう。 例年、試験Ⅰ問題1(1)は国際音声記号の問題で、近年は結構難しい問題が多かったのですが、令和2年は比較的やさしめでしたね。
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令和2年度問題解説を開始しました。
2021年5月11日(火) 22時06分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
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呉音・漢音・唐音
2021年5月1日(土) 15時46分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
今回は何年かに一回出てくる呉音、漢音、唐音について解説します。どうぞご覧ください。 漢字
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