多文化共生フォーラム2021 オンライン視聴記(2)
2021年2月23日(火) 22時49分 カテゴリ: 多文化共生
今回もNPO法人多文化共生マネージャー全国協議会主催の「多文化共生フォーラム2021」第三分科会(日本語教育)の視聴記です。 前回の山形市国際交流協会の次にお話をしてくださったのは、在仙台ベトナム人協会代表のド・ヴァン・トゥアンさんです。 トゥアンさんの多方面のご活躍はHPやブログに書いてあるのは割愛しますが、今回のお話で心に残った部分は、若いベトナム人たちのために日本語教室をボランティアの力を借りながら行っていることと、年少者のベトナム語教育(継承語)に力を入れている点でした。 第1の点に関して、週末の日本語教室で「N3一発合格」、「N2一発合格」と題したコースを運営されていました。「地域日本語教室で検定対策のコースかあ。」とも思ったのですが、お話を伺うと、やはり在留資格の延長や特定技能への更新にはそれら試験の合格が必要とのことで明確な目的、理由があることが分かりました。地域の日本語教育の目的についてはこのようなものを抜きにして考えられないことがわかりました。 また、第2の点については自国民の子どもの教育を自分たちで考える姿勢に大変感銘を受けました。日本にいる外国人の日本語教育ばかりに日本人は目を向けがちですが、言語権の保証という視点からすると、親の都合で連れてこられた子供たちに、自分のアイデンティティーの基盤となる親の言語を教えることはとても大切だと思います。しかも、それって、日本人には協力したくてもできない部分です。自分たちのこととして、そこに力をかけていることにとても感心しました。 また、日本人向けのベトナム語講座もあるそうです。日本、ベトナム双方向の活動があるのは素晴らしいことだと思いました。 トゥアンさんに関するNHK worldの記事は こちら。 また、仙台ベトナム人協会のHPは こちら。 それでは。
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多文化共生フォーラム2021 オンライン視聴記(1)
2021年2月22日(月) 23時11分 カテゴリ: 多文化共生
2月21日(日)NPO法人多文化共生マネージャー全国協議会主催の「多文化共生フォーラム2021」に参加させていただきました。こちらの分科会で伺ったお話をお伝えします。発表者はお二人。一人は山形市国際交流協会副会長さん。もう一人は仙台ベトナム人協会の会長さんでした。ポスターの画像は こちら。 山形市国際交流協会さんのすごいところは年2回開講とは言うものの、平日週4回(1回3時間)という日本語学校並みのインテンシブさで、定番教科書である「みんなの日本語」を教えているとのこと。 これってかなりすごいと思います。地域日本語教室としてはかなり異色の存在だと思います。資料から抜粋した部分はこちら。 山形市国際交流協会が実施している日本語教室の概要 コ ー ス:日本語教室初級コースⅠ、初級コースⅡ (年間2期ずつ) テキスト:みんなの日本語初級Ⅰ・Ⅱ本冊、文法解説外国語版、文型練習帳 開 催 日:初級コースⅠ=ひらがなカタカナ4回+カリキュラム25回+テスト1回 (全30回)火曜日~金曜日 ※約2ヶ月で修了 初級コースⅡ=カリキュラム25回+テスト1回(全26回) 火曜日~金曜日 ※約2ヶ月で修了 開催時間:9:30~12:30 (冬季10:00~13:00) 場 所:山形市国際交流センター 受 講 料:コースⅠ=12,000円 コースⅡ=10,000円 (協会賛助会員設定) 講 師:山形市国際交流協会講師会さん 山形ボランティア日本語協会(JAY)さん、ヤマガタヤポニカさん 目 的:山形に定住する外国人が、しっかりと日本語を学べる教室であること。
(中略) 3.山形市内のネットワーク (「外国人住民の要望(学ぶ条件)」への対応) ①土曜日日曜日しか来れない。 →山形ボランティア日本語協会(JAY)さんを紹介する。 毎週土曜日に日本語教室を開催している。 ②〇〇曜日〇〇曜日は来れない。 →(公財)山形県国際交流協会さんを紹介する。 日本語が指導できるボランティアとマッチングする事業を開催している。日本語サ ポーターの募集と登録は、当協会と連携している。 ③実習生なので、教室に通うことは無理だ。 →ヤマガタヤポニカさんを紹介する。 出張日本語教室を受諾できる。 ④初級は修了しているので、上のレベルを勉強したい。 →(公財)山形県国際交流協会さんを紹介する。 中級レベル、日本語検定(N3)に対応した日本語教室を開催している。 ⑤小学生/中学生なので、学校に行く前に(行きながら)日本語を勉強させたい。 →山形子ども日本語サポートネットさんを紹介する。 山形市教育委員会とも相談し、子どもの日本語指導をしている。 ⑥高校生だが、教科書(の日本語)を教えてほしい。(受験の勉強をしたい。) →チェリッシュクラブ山形(CCY)さんを紹介する。 大学生が勉強を教えている。山形子ども日本語サポートネットと連携している。
お話を聞いてみると、協力している団体から教師をアウトソーシングして、自らは資金や活動場所の確保、学習者とのマッチングに専念しているように感じられました。 また、授業の時間帯や、レベルの合わない学習者の要望にきめ細やかに応じているとのことも、いいところだなと思いました。教室の運営はボランティアさん任せ、相談されてもできないことは断るというところが多いと思いますが、ここは一味違っていることを感じました。 もちろん、すぐにまねできる団体は少ないと思いますが、方向性としては見習うべきところがあるように思います。 続きはまた次回。
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災害時多言語表示シート、災害時ピクトグラム
2021年2月17日(水) 10時05分 カテゴリ: 多文化共生
こんなすごいものがあることを初めて知りました。 自治体国際化協会の災害時多言語情報のページにある 災害時多言語表示シート、災害時ピクトグラムなどです。 こちらをどうぞ。 これから始まる新型コロナのワクチン接種会場できっと使えると思います。 身近な方にぜひ知らせてあげてください。 災害の時にも使えますから、普段から、できるだけ多くの方が使い慣れておくといいと思います。 多文化共生防災
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