令和3年度問題の解説 試験Ⅰ 問題2(3)
2022年1月13日(木) 15時21分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
この問題は「看板を立たせる」という誤用とは違うものを探せという指示です。 この文がなぜ誤用かというと、動作主が無生物なのに動詞の使役形を使っているからということになるでしょう。ここでは「看板を立てる」が正用の文です。つまり元の文の「立つ(自動詞)+使役」を「立てる」という他動詞にするといいわけです。 さて、選択肢を見て同じくどのような正用の文が想定されるかを考えてみましょう。 1は、消える⇒消す 2は、折れる⇒折る 3は、届く⇒届ける 4は、閉まる⇒閉める となりますが、よく見ると3だけは 「届けさせた」にしないと文としてはおかしいですよね。それは文頭に「部下に」という部分があるからです。 この点が見いだせれば大丈夫です。文の構造を注意深く見れば仲間外れとわかるのではないかと思います。それぞれの文の構造と発話者の意図を注意深く見る癖をつけてください。 この問題は難問とは言えませんが、ちょっとひっかけの問題です。ちょっと見てわからなければ後回しにして、じっくり考えて解答してください。 (この解説は令和3年度試験受験者の皆さんのために書いております。そうでない皆様には、悪しからずご理解をお願いいたします。)文法語彙
|