令和3年度問題の解説 試験Ⅰ 問題2(5)
2022年1月24日(月) 11時17分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
問題文は「ほうがいい」の誤用を問う問題です。 学習者の間でも「~ほうがいい」という表現を適切とは言えない場面で使う例がよく見られますが、これはその点を問っています。 まず、「ほうがいい」というのはかなり強い忠告の表現で、日本人の間で使う場合は「もし私の忠告に従わなかったら大変なことになるよ」というニュアンスで使う表現だろうと思います。 前問と同じなのですが、この手の問題は 正用の文をまず考えてみてください。そうすると、大体の文は「~たほうがいい」を「~たら」に置き換えれば正用の文になりますが、1だけはそれだけではなく、「どちらが」ではなく「どちらを」にしないと、正用文になりません。したがって正解は1番となります。 (この解説は令和3年度試験受験者の皆さんのために書いております。そうでない皆様には、悪しからずご理解をお願いいたします。)
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令和3年度問題の解説 試験Ⅰ 問題2(4)
2022年1月16日(日) 22時20分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
問題文は「炎上になった」という誤用が挙げられていて、選択肢には次の4つが並んでいます。 1 普及になった 2 混乱になった 3 変質になった 4 公共になった この手の問題は正用の文をまず考えてみてください。そうすると、「炎上になった」というのは「炎上した」とするとおさまりがいいですよね。同じ作業を各選択肢で行ってみると、3つは正用文になりますが、それでも変なのは4番です。(「公共した」とはなりません。)したがって正解は4番となります。 (この解説は令和3年度試験受験者の皆さんのために書いております。そうでない皆様には、悪しからずご理解をお願いいたします。)
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令和3年度問題の解説 試験Ⅰ 問題2(3)
2022年1月13日(木) 15時21分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
この問題は「看板を立たせる」という誤用とは違うものを探せという指示です。 この文がなぜ誤用かというと、動作主が無生物なのに動詞の使役形を使っているからということになるでしょう。ここでは「看板を立てる」が正用の文です。つまり元の文の「立つ(自動詞)+使役」を「立てる」という他動詞にするといいわけです。 さて、選択肢を見て同じくどのような正用の文が想定されるかを考えてみましょう。 1は、消える⇒消す 2は、折れる⇒折る 3は、届く⇒届ける 4は、閉まる⇒閉める となりますが、よく見ると3だけは 「届けさせた」にしないと文としてはおかしいですよね。それは文頭に「部下に」という部分があるからです。 この点が見いだせれば大丈夫です。文の構造を注意深く見れば仲間外れとわかるのではないかと思います。それぞれの文の構造と発話者の意図を注意深く見る癖をつけてください。 この問題は難問とは言えませんが、ちょっとひっかけの問題です。ちょっと見てわからなければ後回しにして、じっくり考えて解答してください。 (この解説は令和3年度試験受験者の皆さんのために書いております。そうでない皆様には、悪しからずご理解をお願いいたします。)
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令和3年度問題の解説 試験Ⅰ 問題2(2)
2022年1月10日(月) 14時34分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
ここでは「1時間2時間前に帰りました」と言う誤用と同じでないものを探します。これは通常なら「1,2時間前」と言い直すことができるものです。意味としては大まかな数を表しています。ここまでわかった上で選択肢を見直してみてください。 そうすると、4番は文脈上、「1か2個」と言う意味ではなく、間違いのないように「個別に、正確に」と言う意味で使われていて、本来なら「1個1個」となるべきです。そう考えると4が仲間外れと分かります。 個別の表現ばかりでなく、選択肢の文の発話意図を考えると答えが見えるときがあります。ぜひそんな目で問題を眺めてください。 (この解説は令和3年度試験受験者の皆さんのために書いております。そうでない皆様には、悪しからずご理解をお願いいたします。)
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令和3年度問題の解説 試験Ⅰ 問題2(1)
2022年1月6日(木) 16時32分 カテゴリ: 日本語教育能力検定試験
この問題2も毎年ほぼ同じ形式のもので、同じようなことを聞いている問題です。 また、答えが「仲間外れ」である点は問題1と同じです。 この問題ではそれぞれの選択肢を見てアクセントの誤用であることはわかると思います。それでは仲間外れはどれかと言うことになりますが、ここではよく見ると、アクセントの違いだけではないものがあります。 2の「いい家(いいいえ)」と「いい絵(いいえ)」ではひらがなの文字の数(拍数)が異なります。ほかのものはみな、ひらがなの数も同じなのでこれが仲間外れとなり、答えは2となります。 (この解説は令和3年度試験受験者の皆さんのために書いております。そうでない皆様には、悪しからずご理解をお願いいたします。)
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